映画「エル・カンタンテ」を観てきました

前にこちらのblogでも書いた映画「エル・カンタンテ」、今日観てきました。

ここ最近はエクトル・ラボー聴きまくりだったんで、下準備はバッチリ。
で、内容のほうですが……良かったです!
やっぱり、エクトル役のマーク・アンソニーが良かった。というか、なにせサルサの神を演じるわけですから、マーク・アンソニーじゃないと務まらないでしょう。
大量に挟み込まれたライヴ・シーンも、「マーク・アンソニーが演じるエクトル・ラボー」じゃなくて、「エクトル・ラボーをカヴァーしてるマーク・アンソニー」。つまり、ある意味普段のマーク・アンソニーそのまんま。でも、そこからはエクトル・ラボーへの愛情とリスペクトがビシビシ伝わってきて、これで良かったんじゃないかと僕は思うのです。

あとですね、これから観られる方であまりサルサの知識がない方は、多少はエクトル・ラボーとサルサのことについて勉強していったほうがいいかも。「このへんは皆さんご存知だから割愛してもいいですよね?」なんていうシーンも結構あるから、知識のない方はこんがらがっちゃうはず。つまり、初心者向けの作りではないんですね。

おそらくジェニファー・ロペスをはじめとする制作陣は、この映画のメイン・マーケットを在米ラティーノたちに絞って作ったんじゃないかな。で、現在のアメリカではラティーノが最大のマイノリティーになってるわけで、こういう作りでも商売が成り立つようになってきてるんじゃないか(そうじゃなきゃ、エクトルの親父役にわざわざイスマエル・ミランダをキャスティングしないでしょう)。
何を言いたいかというと、そのように特定のコミュニティーのみを意識して物作りが行われた場合、ある種純粋培養された表現が出てくる可能性もあるんじゃないということ。多少楽観的すぎるかもしれませんが、様々な人種・民族に薄く広がっていくものよりも、そういう限定的な表現のほうが濃いものが生み出される可能性もある。
レゲトンにしたってそういうもんだと思うし、全世界に同じような音楽・文化が同じように広がっていくよりも、そのほうが面白いことが起きるんじゃないかと。

ちなみに、毎度のことながらジェニファー・ロペスの演技はちょっと……(笑)。ま、主役をマーク・アンソニーに置いた段階で奥さん役はJ-Loしかいないとは思うんですが、それにしても凄かったなぁ。
とはいえ、J-Loが言い出さなきゃ実現しなかった映画でもあるわけだし、その点では彼女に感謝しないといけないか。

そんなわけで「エル・カンタンテ」、サルサに詰まった喜怒哀楽に心揺さぶられる映画として大スイセンしておきます。僕も劇場公開したらもう一回観に行くつもり。

こちらは映画本編より、マーク・アンソニーが歌う“El Cantante”。もちろん日本公開版には字幕も付いているので、この歌が持つ哀しみ・痛みの部分もよりヴィヴィッドに伝わるはず。


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by hazimahalo | 2009-07-17 00:23 | カリブ