2009年 03月 02日 ( 1 )

ダニー・ボイル監督作品「スラムドッグ$ミリオネア」がアカデミー賞8部門を受賞して話題となっている。欧米の映画/音楽市場ではボリウッドが次のトレンドとされつつあるようで、世界に数億といるであろう(非インド人を含む)ボリウッド愛好家は微妙な心境では。

ともかく、エンターテイメントの世界でも、世界的な経済市場のなかでも存在感を増してきているインドだけど、僕としてはこの勢いでチャットニーにも注目が集まったりしないかしら、などと思っている。

チャットニーはトリニダード・トバゴに住むインド系住民のなかで愛されてきた音楽で、同地原産のソカ/カリプソとヒンドゥー・ポップスが混ざったもの。

トリニダードはかつて季節労働者として渡ってきたインド人が多く住んでいて、人口の40%を占めている。他のカリブの島々にもインド人は渡ってきているけれど、その数は群を抜いた多さ。実際に僕もトリニダードを訪れた時は、ジャマイカやバルバドスにはないインドな匂いを感じたりもした。

ただ、同じ程度の割合を占めるアフリカ系住民とインド系住民は住むエリアが分かれている面もあって、カーニヴァルではそれほどチャットニーがかかるわけではない。
そのなかでも僕が訪れた2008年2月のカーニヴァルでかかっていたクロスオーヴァー・ヒットが、ハンターの“Bring It”。



これがチャットニーの典型的なノリ。
リリックはたわいもない酒呑みソングだけど、これを爆音で聴いた時はかなりのインパクトがあった。ま、<感動>というよりも<爆笑>って感じだけれど、そんな笑っちゃうところも含めて面白い。

いわゆるカリブのローカル・ミュージックだし、世界的な評価の気運も皆無。
ただ、グアドループ/マルチニークなどフレンチ・カリブの島々で愛されているズークが、なぜか西アフリカの沖合に浮かぶポルトガル語圏=カーボヴェルデに飛び火しているのと同じで、インドのベタな大衆音楽がカリブで熟成されてしまっている現象はすごく面白いと思う。

そんなチャットニーの最新チューンは、現地のチャットニー・ラジオ曲「MASALA 101.1」でチェックできる。ここでは現地での放送をリアルタイムで聴くこともできるので、ぜひラムとマサラのダブル・パンチにヤラれてください。
MASALA 101.1
[PR]
by hazimahalo | 2009-03-02 17:52 | カリブ